覆面作家企画5 あとがき

■作者名// 天菜 真祭

■サイト名&アドレス// http://seq.fem.jp/

■参加ブロック-番号// C-07

■作品タイトル//色彩認証(しきさいにんしょう)

■作品アドレス// http://maskwriter.web.fc2.com/5/sakuhinac/c07.htm

■ジャンル// 現代~近未来(かすかにFT)

■あらすじ//
 小説家志望の少女、ユイは雨宿りに飛び込んだがらくた屋で、不思議な機械人形と出会います。

■意気込みテンプレを使用された方は、URLを教えてください。
 http://seq.fem.jp/1/84.htm

■推理をかわすための作戦は?
 ……ありません。 原稿用紙を大食いする文体なので15枚だとつらいんです。

■作品のネタを思いついたきっかけは?
 こんなコトを日々、色々と考えてました。

 
■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。
 とにかくサイズダウン。

■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。

(設定)
  独立行政法人理工科学研究機構(実在しません)は、平成XX年度から自然言語研究の一環として12体の機械人形を運用しています。
 語彙は単純な辞書上の意味だけでなく、イメージやニュアンス、価値と結びついています。この運用計画は、意味解釈を可能とする自然言語データベースの構築に向けて、イメージのネットワーク情報を取得することを目指しています。
 言語活動は複数のレイアに分かれると仮定しています。病院や企業のイベントブースで用いられる機体は、日常会話をそれぞれのシーンでの調査対象としています。「あや」は、前年度までの取得データベースの有効性の検証を行うとともに、創作活動レイアを新たに調査対象とするために投入された新型機でした。
 「あや」は順調に資料を収集していましたが、パートナーが亡くなったため、新しい契約相手を必要としていました。「あや」直属のデータベースは、「言葉の価値」を一定に理解できる水準にあるため、新しい主探しには一種の儀式を必要としています。
 がらくた屋店主は、「あや」担当の研究者と面識があるため、パートナー喪失ショックにより運用不能状態だったこの機械人形について、ひとつの面白い提案をしました。それは、不可思議な都市伝説を作ってしまうことと、色彩認証の儀式でした。

(ご注意)
 機械人形あやの台詞について
 原稿用紙枚数が全然足りない上に、覆面企画なので注書きできなかったのですが……あの台詞は、ソシュールの言語論+多重フレーム仮説の勝手なミックスです。
もしも機械が「心」が育つとしたら、ヒトとの絆の中で「言葉には辞書に書いてある以上の意味(=イメージやニュアンス、価値)があること」に「気づいた」ときかも知れません。物語に対する感受性が、ヒトの言葉と心の獲得にきっと役割を果たしているはずと思います。
 小説文は、言葉の持つ「論理」と「イメージ」の両方を使う面白い表現媒体と考えています。今回のお題、「色」だけでもこんなに多くの個性的な作品が集まるんですからね。

 それから……
 >語彙の有機化及び個性を測ることで、物語に対する感受性を推定することが可能と考えます。
 ……と、しゃべっていますが、これは物語展開上のネタであって、ちゃんとした理論ではないので「お話」以上には考えてないでくださいね。


■その作品の続編または長編化のご予定は?
 ありません。

■推理されてみて、いかがでしたか?
 「色」というお題でしたが、私は結局何色を使うのかを決めていません。
 というか、作中でも「色」をお題に出題してしまいました。
 みなさまの回答に、「なるほど……」とうなってみたり。

 それから、皆様の感想が、「あやを欲しい」という意見と、「こんなのと一緒に書くのは御免」という意見に分かれたのが印象的でした。ちなみに私は、ぜひ1台パソコンの隣に欲しいです。

 肝心の推理の方ですが、今回も、皆様の明晰な頭脳に完敗です。特に、曽野 様。覆面2以来4連勝ですね。
 Cブロックの皆様には、ご迷惑をおかけしたかも。分母が11作品でした。

■正解以外に、あなたの名前があがった作品はありましたか?
 C02  踊り子と王様
 C06  モノクロ

■あなたの作品の作者だと推理された方はいましたか?
 祭歌さん
 川辺都さん

■推理してみて、いかがでしたか?
 ぜんぜん、大バズシです。
 今回こそ、真冬さんを当てるつもりでいたのですが。

■あなたの推理はどのくらいの正解率でしたか?
 Dブロックにトライ → 2/12 (だめだめじゃん。)

■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。
 E02  逃亡者
 健太は、この後どうするつもりなんだろう……とか、色々と考えさせられました。
 抑え気味の文章や、何気ない細かな描写が良く効いていて、子供じみたワンパク冒険譚が、読み進めるうちに深刻な社会問題に見えてしまいました。
 >まだ、母親の声が聞こえる。その声が聞こえなくなるまでは、歩き続けなければならない
 このくだりがつらいです。
 4日間歩いた彼は、学区は越えたけど行政界は越えていないかも知れず、保護された施設は案外と自宅に近いかも知れません。それに学校ルートでも捜索が掛かるはず。
 彼は、この逃避行を後にどんな思い出にしているだろうか? と。
 ツライけど、良い作品でした。

 みなさま、つたない物語でしたが、読んで頂きまして……それから見つけて下さいまして、ありがとうございます。
 もしも、覆面6があったなら、また、お会いできると幸いです。